回遊動線とは
数年前に家を建てるべくハウスメーカーを訪ねた際、どこのメーカーでも必ず、この「回遊動線」という言葉を聞きました。
一昔前の家では主軸となる廊下から枝葉のように部屋が伸びていくかと思いますが、
近頃は隣接する各部屋や収納スペースを出入り口で繋いでぐるっと一周できるようにすることを指すようで、
家事の動線に合わせて設計すると、家事がしやすくて楽だと謳われています。
我が家も家事が楽になると言う謳い文句に惹かれて回遊動線とやらを取り入れることにしました。
我が家の回遊動線
我が家では下記の2箇所をぐるっと一周できるような造りにしました。
- 水回り-クローゼット-リビング(キッチン)
- キッチン台周り
概略を絵で示すと下図のような形です。キッチンについては部屋同士を繋いだわけではないので回遊動線とは違うかもしれませんが、
あえて、意図してキッチン台周りをぐるっと一周できるような設計にしたので、回遊動線に含めて紹介させていただきます。

①水回り-クローゼット-リビング(キッチン)
水回り関係を特定の箇所にまとめて設計することはよくあることだそうです。
我が家においても、[お風呂]-[脱衣所]-[洗面所]-[ランドリールーム]-[クローゼット]と水回り&関連スペースをまとめて一直線上に並べ、
更にリビングルームと行き来できるように繋ぐことで回遊できるような設計にしました。
②キッチン
元々はハウスメーカーからは片側が壁付けされていてもう一方の片側のみが通路になっているペニンシュラキッチンの間取りを提案されましたが、
キッチンの壁に隣接するはずだった部屋を少しずらして、キッチンが壁付けされている方にも通路スペースを設けることで、アイランド風のペニンシュラキッチンにしました。
アイランド風にしたことで、ペニンシュラキッチンでありながらも、周りをぐるりと一周することができるようになっています。
後悔ポイント 2つ
・ランドリールームが狭すぎた
我が家のランドリールームには洗濯機の他、物干し竿を取り付けて洗った物をその場で干せるようにしています。
しかし、水回りだけでなくファミリークローゼットも回遊動線に合わせて組み込みたかったので、
その分スペースが足りなくなってしまい、泣く泣くランドリールームを2畳にしました。
2畳のランドリールームは洗濯物を干す場所としてはとても狭いです。
大人2人+小さな子ども服なら何とか干せるかと思いますが、これから子どもたちが成長して大きな服を4人分干そうとするにはスペースが足りません。
また、せっかくの回遊動線ですが洗濯物を干している時は洗濯物が邪魔で通り抜け辛くなってしまいました。
・洗面台とランドリールームの区分け
今は子どもが小さいからこその悩みなのかもしれませんが、予想以上に洗面台で洗濯物を手で予洗いすることが多く、
洗面台で予洗いした洗濯物を扉一枚開けて、洗濯機に放り込むという作業がとても面倒です。
コロナ禍で帰宅後の手洗いが推奨された時代背景があるためか、玄関を入って直ぐにアクセスできる
いわゆる「おかえり洗面台」と言う手を洗うための水道を普通の洗面台とは別に設ける間取りをよく見かけるようになりました。
残念ながら、我が家は採用しなかったのですが、もしもおかえり洗面台を設置していれば、
洗面台とランドリールームを別の区画として分けずに、一つの同じスペースにすることで、
洗面台で予洗いした洗濯物もスムーズに洗濯機に運ぶことができたのだろうと思います。
また、1つ目の後悔として挙げた狭さについてもある程度解消できたのに…と後悔しています。
なお、キッチンについては後悔ポイントは今のところありません◎
成功した点 4つ
・洗濯の作業効率大幅アップ
我が家はファミリークローゼットをランドリールームと隣接する位置に配置しました。
おかげで、脱衣所で脱いだ服を→ランドリールームで洗って干して乾いたら→隣のファミクロに収納すると言う、まさに作業に合わせた動線を作ることができました。

ちなみに、私の実家では1階の洗濯機で洗い→2階のベランダで干し→各部屋のクローゼットに収納するという流れでしたが、
それに比べると僅かなスペースの中で洗濯作業の全てを完結させることができるので、家事効率を大幅にアップさせられたのは大きなメリットと言えます。
・洗濯と料理を同時進行しやすい
ランドリールームへはキッチンからもアクセスしやすくしたので、キッチンでの作業と同時進行で進めやすく、
家事の二大巨頭である料理と洗濯を効率よく行うことができるようになりました。
・朝の身支度もスムーズに!
我が家はファミリークローゼットを水回りとキッチン&リビングルームの間に設置しました。
なので、朝起きたら洗面台で顔を洗って→ファミリークローゼットで着替えて→キッチン&リビングルームに行くという朝の流れにもバッチリフィットしました。

・キッチンからリビングやダイニングテーブルにアクセスしやすい

キッチンについては片方の端は壁付けになっていますが、アイランド風と言っている通り壁の裏は通路になっているので、どちらからでも回り込むことができます。
ダイニングでご飯を食べている最中にキッチンに物を取りに行く時や、
キッチンで料理をしている時にリビングで何か子どもにアクシデントがあった時、
どこの位置からでも直ぐに駆けつけられるというのがとても便利です。
また、我が家の3歳の長女はキッチンの周りや水回りスペースの回遊動線をグルグルと走り回って遊んでいます。
回遊動線は子どもにとってもメリットが大きいのかもしれません。笑
まとめ
家を建てる際に、話題の回遊動線を導入してみました。
作業の順に合わせて水回りスペースを設置して回遊動線にすることで、家事の効率を大幅にアップさせることができました。
また、回遊動線の中にファミリークローゼットを組み込み、キッチンと隣接させることで水回りの家事だけでなく、朝の身支度にも便利な動線を作ることができました。
これから家を建てようと思っている方の参考になれば幸いです。